top of page

織物CFRPの基礎研究

担当教員:梶原

織物CFRPとは

 織物CFRPは、炭素繊維を束ねた繊維束を縦・横などに織り合わせ、樹脂で固めた複合材料です。軽量でありながら高い強度や剛性を持つため、航空機や宇宙機、自動車など、軽さと強さの両方が求められる構造への利用が期待されています。


図1 織物CFRP
図1 織物CFRP

なぜ織物CFRPを研究するのか

 織物CFRPの内部では、繊維束が交差しながらうねるように配置されており、一般的な均一材料とは異なる複雑な構造を持っています。そのため、繊維束の幅や厚さ、配置、織り方などの違いによって、材料の硬さや変形のしやすさ、さらには損傷や破壊の起こり方が変化する可能性があります。織物CFRPを安全かつ効率的に使用するためには、こうした内部構造と材料全体の力学特性との関係を明らかにすることが重要です。


図2 織物CFRPの微視構造から損傷・破壊までの評価
図2 織物CFRPの微視構造から損傷・破壊までの評価

微視構造と剛性の評価

 本研究室では、織物CFRPの内部構造をコンピュータ上で再現し、有限要素法(FEM)を用いて力学特性を評価しています。繊維束の形状や配置、織り方などを変化させることで、それらが材料全体の引張りや曲げに対する硬さにどのような影響を与えるかを調べています。このような解析から、材料の内部構造と力学特性との関係を明らかにし、より適切な材料設計につなげることを目指しています。


図3 織物CFRPの微視構造モデルと応力分布
図3 織物CFRPの微視構造モデルと応力分布

損傷・破壊特性の評価

 実際の構造物にCFRPを使用するためには、材料の硬さだけでなく、どのように損傷が発生し、き裂が進展して破壊に至るのかを理解することも重要です。本研究室では、力学試験とFEM解析を組み合わせ、材料内部に生じる応力やひずみ、き裂周辺の状態を評価しています。実験と解析の両面から結果を比較することで、織物CFRPがどのような過程で損傷・破壊するのか、そのメカニズムの解明を進めています。


図4 試験とFEMによる損傷・破壊評価
図4 試験とFEMによる損傷・破壊評価

微視構造から破壊まで

 本研究室では、繊維束の形状や織り構造といった微視的なスケールから、材料全体の変形、損傷、破壊に至るまでを一貫して評価しています。数値解析と力学試験の両面から織物CFRPの力学挙動を明らかにすることで、より軽量で安全な材料・構造の設計につなげることを目指しています。


bottom of page